

このアプリケーションでは日々のメンタルヘルスのために役立つトレーニングを行います。
トレーニングのベースとなるのは「調整的音楽療法(Regulative Music Therapy)」の考え方です。
調整的音楽療法とは耳慣れない言葉かもしれません。
調整的音楽療法は、音楽を聴きながら自分の身体の状態や心の動きに意識を動かすことで、心身のバランスを適切な状態に調整する方法をトレーニングする、受容的音楽療法のひとつです。
基本的な方法は次のとおりです。
調整的音楽療法は、こうしたトレーニングを通して、ものごとを客観的に観察する「あるがまま」の態度と、不快な感情にとらわれることなく、受け容れ受け流すスキルの習得を目指します。これは「マインドフルネス」という考え方と共通すると言ってよいでしょう。
またこのアプリケーションは皆さまのメンタルヘルスに資する研究を行うことも目的としています。
調査・研究のため、初回および各レベルごとに質問をさせていただきますので、回答へご協力くださいますようお願いいたします。
調整的音楽療法とは、音楽を受容的に用いた音楽療法のひとつです。
旧東ドイツの音楽療法家であるシュヴァーベ(Schwabe, C.)は、神経症や心身症の治療、健康な人の精神衛生の向上を目的に調整的音楽療法を考案しました。
シュヴァーベは、ストレスや葛藤によって生じる心身の誤った緊張が、神経症や心身症の症状を引き起こすと考えました。
そこで調整的音楽療法では、症状を軽減させるために、音楽を利用しながら自己の心身の状態をありのままに知覚する練習をし、誤った緊張を適切な状態に「調整」するスキルの習得を目指します。
シュバーベは、ヨガや禅などの東洋的思想の影響を受けてこの調整的音楽療法を考案しました。
調整的音楽療法では、問題そのものの除去を目的としません。
むしろストレスや葛藤については「あるがまま」にし、距離をおいた態度でそれらの問題を眺めることで、ものごとへの過度なとらわれを無くしていくことを目指します。
これは禅の精神やマインドフルネスの考え方と共通しており、問題そのものよりも受け止めかたに働きかけることで、心の健康を促進していこうとするものです。
調整的音楽療法では10~20分程度の音楽を聴いているあいだ、「音楽」「身体」「気分・感情・考え」の3つの領域ひとつひとつに意識を向けます。
例えば「音楽」に意識を向けたら、次には「身体」という具合です。どの領域に意識を向けるか、順番や時間に決まりはありません。大切なのはひとつの領域にとらわれることなく、3つの領域に意識を切り替えながら、「あるがまま」に受け容れて、受け流すことです。
調整的音楽療法では、ひとつにとどまることなく意識を動かし続けることを振り子に例えて「意識の振り子」と呼んでいます。
本アプリケーションは、皆さまのメンタルヘルスに資する研究を行うことも目的としています。アプリケーション利用時には、段階に応じていくつかの質問にご回答いただき、調査データとして収集を行います。収集された調査データ・研究はアプリケーション開発にフィードバックされ、よりよいアプリケーションの提供に役立てます。このような本アプリケーションの趣旨をご理解いただき、ご同意いただきました場合にのみ本アプリケーションを利用することができます。
皆さまより得られた貴重な調査データに関しては、論文として作成し提出することを予定しております。調査データの扱いに関しましては、個人が特定される情報は収集せず、皆さまのプライバシー保護には十分配慮いたします。また、調査データおよび研究に用いられた情報に関しては、研究の中止または終了後5年が経過するまで厳重に保管し、責任を持って管理します。保管期間終了後は、すべてのデータを完全に廃棄します。
研究は、調整的音楽療法の手法を用いたトレーニングを行う本アプリケーションの利用者を対象に、その効果と有効性を調べるものです。利用者のメンタルヘルスに資するため、日常使用頻度の高いモバイルアプリケーションによるメンタルヘルスケアの可能性を検討するものです。研究内容にご同意いただいた場合にアプリケーションが無償で利用でき、費用の負担はありません。なおこの研究は、放送大学研究倫理委員会の審査を受け承認を得て行っているものです。
この研究の内容について、疑問・質問など詳細な情報をお知りになりたいときにはいつでもお尋ねください。
問い合わせ窓口:放送大学大学院文化科学研究科臨床心理学プログラム修士課程 高橋伸英
e-mail:contact@rmt-r.com
本アプリケーションは個人が特定される情報は収集せず、皆さまのプライバシー保護には十分配慮しております。
また、調査データおよび研究に用いられた情報に関しては、研究の中止または終了後5年が経過するまで厳重に保管し、責任を持って管理します。保管期間終了後は、すべてのデータを完全に廃棄します。
この研究の内容について、疑問・質問など詳細な情報をお知りになりたいときにはいつでもお尋ねください。
問い合わせ窓口:放送大学大学院文化科学研究科臨床心理学プログラム修士課程 高橋伸英
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